ブランドに学ぶ 儲けを生みだすビジネス・コラム

桃太郎のビジネスコラム 98

☆ Don't buy copy goods☆

2006.05.02号  

東京税関は 317日に海外から持ち込まれ、輸入を差し止めた時計やバッグなどの偽
ブランド品約62000個を、東京都江東区の産業廃棄物処理場で処分した。
04年から05年にかけて国際郵便などで国内に持ち込まれ、没収されたシャネルやルイ・ヴィトンなどの高級ブランド偽造品が対象となった。ダンボール箱が約1000個分にものぼり、
巨大なクレーンで機械に投入して裁断処理された。
東京税関が04年に輸入を差し止めた偽ブランド等の「知的財産権侵害物品」は約104万個にもなり、韓国と中国からが全体の77%を占めており件数は年々増加傾向にあるという。
昨年の12月には大阪税関でも国際郵便などで持ち込まれた偽ブランド品38000点が処分された。こちらもダンボール箱にして300箱分を報道関係者公開のもとで廃棄された。
処分された偽ブランド品は税関職員が、品物一つごとに時計類はハンマーで叩きつぶし、バッグなどはカッターで切り裂いて焼却処分された。
大阪税関では国際郵便や会場コンテナで持ち込まれた品物を空港や港でチェックし、偽ブランド品が見つかった場合には、輸入者に放棄を促したり没収したりしている。

昨年の1月から9月までの偽ブランド品の摘発は、大阪税関管轄では 9300件あまりに達し、前年同期比37%増加しているという。最近はインターネットの普及にともない、個人がニセモノと知らずに輸入して押収されているものも多いという。
一方、東京税関では個人の持ち込みの中には、持ち込んだ何割かでも税関を通過できれば儲けものと、持ち込み点数を多くしている確信犯が増えているという。
こうした偽ブランドの持ち込みはファション・ブランドだけでなく、人気アニメーション映画の複製DVD、海賊版コンピュータ・ソフトなどもある。ネット時代を反映した事例では、ファイル交換ソフト「ホットライン」を利用してソフトをインターネット上に公開し、不特定多数の人達がダウンロードできる状態にして、これをコピーして販売するなど社会的モラルに反する事件かあとをたたない。
販売方法では街頭販売の摘発が約5割となっており、インターネット・オークションを利用した商標法違反事件も急増している。 街頭販売事犯では来日外国人によるものが 60%を占めている。また、これらの事件が外国人による密売組織との関係や、暴力団の資金源に利用されているとして検挙されている事例も多数報道されている。

不正商品対策協議会では知的財産の保護と不正商品の排除を目的とした、各種の広報・啓発活動を実施している。協議会は不正商品を「買わない」「持たない」「許さない」と、国民の意識醸成をはかる活動を続けており、昨年8月には(財)社会安全研究財団から助成金を受け、警察庁の後援による広報・啓発ポスターDon't buy COPY GOODS」を制作した。ポスターのモデルには若い女性に人気のある小学館のファション雑誌、CanCam専属のモデルである徳澤直子さんを起用している。ポスターは偽ブランド品による被害が多い若い女性にターゲットを絞り、おしゃれなイメージを演出して注意を喚起する構成になっており、「偽ブランドや海賊版を購入しない」ように訴えかけている。
ポスターは全国都道府県警察の協力を得て配布され、各地の警察署や交番などに掲示されるようにし、不正商品の違法性と排除の重要性を国民に広く呼びかけたいとしている。
不正商品対策協議会は現在、(社)コンピュータソフトウェア著作権協会、(社)日本映像ソフト協会、(社)日本音楽著作協会、日本国際映画著作権協会、日本商品化権協会、(社)日本レコード協会、ビジネス ソフトウェア アライアンス、有限責任中間法人ユニオン・デ・ファブリカン東京の正会員8団体と、LJVグループ(株)、シャネル(株)、エルメスジャポン(株)の協賛会員3社で構成されている。

経済産業省は421日、偽ブランド品など模造品・海賊版の個人輸入を規制する方針を打ち出した。翌朝の新聞紙上での報道によると、一般消費者を装って大量輸入する業者が後をたたないことから、個人輸入の数量制限などを検討するという。税関では個人が持ち込んだ模倣品を発見した場合には、自主放棄をするように要請している。今後は模倣品を発見したら、その場で没収出来るような法律にしたいとしている。
また、偽ブランド品などの輸入防止策を検討する「輸出入取引審議会 企画調整部会」を設置し、428日に初会合を開く。政府の知的財産本部(本部長 小泉純一郎首相)は模倣品対策の重点政策として、個人輸入の規制を挙げており部会では具体策を論議する。
偽ブランド品の個人輸入はアメリカでは一人一個までは処罰されないことになっている。日本では模造品は販売目的の輸入が処罰対象で、所有目的の個人輸入は法律で禁止されていなかった。このため個人名義で大量輸入して闇ルートに流す事犯が多かった。
アメリカをモデルケースとして個人輸入を規制し、偽ブランド品の国内流入を防ぐ狙いがある。部会では6月にも中間の取りまとめを行いたいとしている。さらに、経済産業省としては部会案をもとに、来年度の通常国会に関連法案などの改正案を提出する予定でいる。




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